右田ガ岳(みぎたがたけ:426m)【山口県防府市】


右田ガ岳は山口県防府市街の北側に位置し、花崗岩の露岩に覆われた山である。
花崗岩の露出した特異な山容は、奥秩父の瑞牆山になぞらえ、「周防瑞牆山」とも言われているらしい。


山行日 1999年8月22日(日)晴れ メンバー 男7名、女2名
コースと
タイム
天徳寺登山口(10:30)→石船山(10:55)→右田ガ岳(12:00〜13:00)→上右田Aコース登山口(13:50)→天徳寺登山口(14:10)
駐車場 天徳寺参道脇 利用した温泉 かんぽの宿(湯田温泉)


以前から、出張等で新幹線に乗り、防府市あたりを通過するたびに、車窓から気になる山があった。
標高は低いが、岩が露出した山容は特異で、「あの山はなんという山だろう!」、「いつか登ってみたいなあ!」と常々思っていた。
今回、漸く念願がかない、登ることができた。

右田ガ岳への登山道は天徳寺からのコースが一般的であるが、その他に勝坂コース、上右田A,Bコースがある。

今回は最も一般的な天徳寺コースを登り、上右田Aコースを下ることにした。

<アプローチ>

小倉東ICから高速道に入り、関門橋を渡る。
カーブの多い中国自動車道に入り、防府西ICで降りる。
<登山>
防府西ICを降りると、北側に、露岩で覆われた西目山・右田ガ岳が間近に見えてくる。

標高は低いが、結構急峻に見え、登りがいがありそうな山だ。
かねてより気になっていた山だけに、気分はワクワクしてくる。


ネット仲間のjamaさんよりいただいた地図を頼りに登山口の天徳寺へ向かう。

途中のスーパーで弁当、ビールを買い込む。このスーパーはCSがよく行き届いており、ビールを冷やす為の氷までもGET!
防府市から見る右田ガ岳の山容
天徳寺は右田毛利氏の菩提寺であるが、はっきりとした駐車場がなく、参道脇に車を止める。
天徳寺の横には広々とした右田小学校がある。

山門をくぐると、本堂の向こうに岩が露出した石船山がデーンとひかえている。とても立派な景観だ!

山門の左手の登山道の標識に導かれ、毛利氏の墓石群の間をぬいながら、山道に入って行く。

日差しはそんなにきつくないが、とにかく蒸し暑く、すぐに汗が吹き出てくる。

天徳寺の外観。石船山が見事!
花崗岩の砂道を登って行くと、10分ほどで、石灯籠のある展望広場に出る。

目の前に防府市街地の景観が広がり、思わず足を止める。
まだ登り始めたばかりだというのに、既に汗ビッショリである。


ここから、一気に石船山への登りとなる。
石灯籠の広場から防府市街地を眺める。
石灯籠から石船山への登りの途中は、大きな岩がいたるところに露出し、その岩には綺麗な磨崖仏がいっぱい彫られている。

まるで磨崖仏の公園みたいな道を登って行く。
全部で、33体の磨崖仏があるらしい。
巨岩に彫られた磨崖仏が見事!
磨崖仏の巨岩を縫うように登って行くと、一際、大きな岩がごろごろした石船山の山頂に着く。

船のように飛び出た岩の上にあがると、すばらしい展望である。
眼下には防府市街地が広がり、真下には山陽新幹線がビューっと通り過ぎていく。

海の向こうには、九州が意外とよく見えるのにビックリ!
国東半島の山々、中津市のシンボル八面山、そしてうっすらと由布岳や鶴見岳の山容も見える。

石船山山頂の岩
石船山から北側を眺めると、これから向かう右田ガ岳の勇姿が大きく見え、圧巻である。

日差しも一段と強くなり、既にバテぎみのメンバーもいる。
右田ガ岳は標高が426mであるが、登山口がほとんど海抜0mに近いので、結構登りがいがある。

よく冷えたプチトマトを口に放り込むと、生き返るようだ。

一息、入れた後、右田ガ岳の登りへ出発。
ひとまず下った後、一気の登りとなる。日差しを遮るものもなく、暑さと戦いながら、ひたすら登る。
石船山から右田ガ岳の勇姿を眺める。
ほとんどバテバテで漸く山頂へ到着する。
予想通り、山頂からは南方面の展望が抜群である。
眼下には防府平野を横切る佐波川の流れがよく見える。

なにはともあれ、先ずはビールで乾杯だ!
氷のおかげで、冷えすぎるくらい冷えており、とにかくウマイ!
そして展望を十分に満喫!

展望の良い山頂の岩の上で。
山頂にはケルンがあり、その上には右田ガ岳の旗が立っている。
漸く、風がでてきたみたいで、旗が風にたなびき始める。

この山は展望もよく、手頃な為か、1日に何回も登る人が多いようだ。
途中で、下っていた人が、再び登って来たのにはビックリ。そしてまた下って行った。

下山は、尾根を少し縦走し、上右田Aコースを下る。
この下りの途中で、再び先ほど下った人が登って来るのに出会う。
なななんと、本日3回目であるらしい。
この暑い中、1回でほとんどバテバテの我々は空いた口がふさがらなかった。

ともあれ、暑い登山でしたが、防府の名峰を十分満喫!
下山後は、湯田温泉まで足をのばし、お湯にゆっくりつかる。
山頂でたなびく「右田ガ岳」の旗

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