右谷山・寂地山・吉和冠山縦走(山口/広島県) 〜寂地峡駐車場から浦石林道、右谷山、寂地山、吉和冠山、松の木峠、寂地峡駐車場への周回〜 |
◆山行日 | 2008年12月28、29日 天気:晴れ時々曇り | ||
◆コース&タイム |
【12/28】寂地峡駐車場(9:30)→寂地歩道入口(浦石峡林道分岐)(10:35)→藪ケ峠(11:33-40)→展望所(12:10)→右谷山(12:35-50)→錦岳(13:02)→みのこし峠(13:15-26)→寂地林道分岐(14:44)→寂地山(14:55) 【12/29】寂地山(7:53)→松の木峠分岐(8:41)→吉和冠山(9:09-43)→松の木峠分岐(10:05-15)→松の木峠(11:36)→車道歩き→寂地峡駐車場(13:00) |
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◆メンバー | 九州さんらく会:Taka(CL)、百名山(SL)、ワタスゲ |
▼ 一日目 年末の雪を期待し寂地山系へでかけた。 寒波が来ればドッサリと雪が降るのだが、今のところ寒波が来ておらず雪の状況がわからなかったので、現地の状況でコースを判断することとする。 小倉南ICから高速に乗り、ETC100Km割引のため小郡ICで一旦降りた後、六日市ICで降り寂地峡へ向かう。 予想通り寂地峡駐車場付近には雪は全くなく、山も雪は少なそうなので、浦石峡から右谷山、寂地山、冠山へ縦走し、松の木峠へ下り、車道歩きで寂地峡へ戻る周回コースをとることとした。 ハイライトは周回のための下山後の約6.7Kmの車道歩きになりそうだ(笑)。 縦走路には水場がなく、また雪も期待できないので、ボッカの水の量を増やす。結局、ザックは25Kgを超えてしまった。同行のお二人もかなりの重量級で、さしずめ冬枯れのボッカ訓練となった。 寂地峡駐車場を出発。浦石峡林道を歩き、木目の滝を見送った後、林道途中の寂地歩道入口から左下の赤い橋を渡り山道に入る。 二年前の冬はこの林道の最奥部からダイレクトに縦走路へ登った(2006年3月山旅人さん記録参照)が今回は雪もないので正規の登山道を歩く。 寂地歩道に入り沢沿いに緩やか登って行き、再び赤い橋を渡ると沢から分かれ藪ケ峠への登りとなる。 寂地歩道入口から約1時間の登りで縦走路の藪ケ峠へ出る。左へ行くと容谷山、小五郎山へ続く縦走路となり、右へ行くと右谷山から寂地山への縦走路となる。 |
寂地峡キャンプ場駐車場 |
浦石峡林道を行く |
木目の滝。確かにまだら状が木目に見える。 |
寂地歩道入口。左下へ降りて行き赤い橋を渡る。 |
20分ほどで再び赤い橋を渡り、沢から分かれる。 |
チマキザサと冬枯れの自然林がきれい。藪ケ峠へ向かう。 |
藪ケ峠到着。左に行くと小五郎山への縦走。 右へ行くと右谷山へ。 |
藪ケ峠から右谷山への登りにて |
藪ケ峠の縦走路に出ると気温がぐぐっと下がってくるのを感じる。ようやくうっすらとした積雪となり、右谷山へ向かってグングン高度を上げていく。 暗い植林を抜けると目の前が開けたベンチのある展望所を通過する。ここからは目の前に容谷山、小五郎山の大きな山容が見える。展望で一息ついた後、ひと登りで右谷山へ到達。うっすらと積雪がある程度。春にはこの一帯はカタクリの花でいっぱいであるのだが、この時期は雪に静かに眠っている。 ここからはブナ林の雰囲気がとてもいい縦走路である。冬枯れのブナ林を見ながら、右谷山よりも標高が高い錦岳を通過し、みのこし峠へ下る。 |
急登を登りきると展望が開けてくる |
展望所。目の前に大きな山容の小五郎山へ続く稜線が見える。 |
右谷山山頂(1233.9m) |
右谷山にて集合写真(1233.9m) |
右谷山から錦岳へ向かう。冬枯れのブナの縦走路を行く |
錦岳にて(1260m) |
みのこし峠通過 |
藪ケ峠からはここまでトレースは全くなく一人の登山者にも会わない。また寂地へもトレースはない。
積雪も少なく歩行ペースもいいので寂地山まで行くことにする。寂地山まではなだらかなアップアダウンを繰り返しながらの気持ちいい縦走路である。
メンバーの百さん、ワタスゲさんは今年さんらく会に入会したニューフェイスであるが、山経験豊富であり重いザックを背負いガンガン進んでいく。まさしくボッカのさんらく会そのものであり頼もしい。その後ろで情けないことに私は足の痙攣と格闘していた。 寂地林道の合流点から漸く一人のトレースが現れる。ここからは冠山あたりは比較的登山者も多い。林道分岐からひと登りで寂地山頂へ到達。私はこのひと登りが実にきつかった(笑)。 今日はこの周辺の雪上でテント泊する。寂地山頂のテーブルで早めの夕食会を開始。のんびりと暮れゆく冬枯れのブナ林を堪能する。寂地山頂付近での携帯(AU)は電波悪し。結局、第一日目は誰にも会わなかった。 |
寂地山へ向かう縦走路を行く |
寂地林道分岐 |
寂地山直下の登り。広々としたブナ林が気持ちいい。 |
山口県最高峰の寂地山山頂(1337m) |
寂地山頂集合写真 |
夕食準備 |
夕食中 |
我れブナに思う |
寂地山夕暮れ |
▼ 二日目 天気予報では翌日は天気が悪かったので、夜から明け方にかけて雪に降られるかと思っていたが、静かな夜で、明け方目覚めると夜空には星がきらめいていた。予定通り冠山へ向かう。 冠山へはしっかりしたトレースがあり積雪が少なくてもこれは助かる。積雪は20-30cm程度。陽が昇るにつれブナ林に朝に差し込み、雪原とブナ林がとても綺麗だ。 チマキザサの中、ブナ林と寂地杉が混じる縦走路を行くと、冬枯れの木々の向こうに吉和冠山のピークが見えてくる。松の木峠への分岐を左へ行き、冠山へ向かう。 |
寂地山を出発 |
チマキザサとブナ林の道を行く |
陽が昇ってくる |
冠山へ向かう |
樹林の向こうに冠山が見えてくる |
松の木峠分岐 |
冠山直下の登りにて |
吉和冠山は広島県の第三の標高の山である。この縦走路は山口県と島根県の県境から広島県へまたがっている。
冠山の山頂にも登山者は誰もおらず、ここまで登山者に一人も会わず。
山頂の北側の展望所から十方山、恐羅漢山など北側の展望を楽しむ。ここからの展望は実に圧巻である。ここで漸く大山登遠征中の沢グルメさんからの前日のメールを受信し、返信する。 展望を楽しんだ後、下山に取り掛かる。このまま潮原へ下ると早いのであるが、車を止めてある寂地峡駐車場へはかなりの距離があるので少しでも車道歩きを少なくするため予定通り松の木峠を下ることにする。 潮原からタクシーで戻るという案はすぐに却下された(笑)。 松の木峠への登山道もしっかりしたトレースがある。900mを過ぎると雪も少なくなり、転げるようにひたすら下る。雰囲気のいいカラ松と松林を抜けて行くと国道434の標高776mの松の木峠へ到着。結局、この二日間、他の登山者には誰にも会わなかった。 ここからが今回のハイライトの寂地峡駐車場までの車道歩き。空は一面曇りとなり、すぐにでも雨が降ってきそうなので足早に車道を下る。ウネウネと曲がる車道をひたすら下り、中国自動車道の下をくぐっていくとようやく集落に出る。 ここで移動店車を発見しビールGet。約1.5時間の飽きるような車道歩きで漸く出発地点の寂地峡駐車場へ到着し、冬枯れのボッカ訓練が終了した。<Taka記> |
吉和冠山山頂にて(1339m) |
冠山山頂北側の展望台にて。山座同定中。 |
北側の展望。十方山から恐羅漢方面。 |
下山途中のカラ松林 |
松の木峠へ下山 |
車道をひたすら歩く、歩く、歩く・・・。 |
約1.5時間の車道歩きで漸く寂地峡へ到着 |
山行日:2008年28,29日 メンバー:Taka、百名山、ワタスゲ |